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高齢者が糖尿病と診断されると

糖尿病と診断された時点で、まだ現役で仕事をしている人は大変多いようですが、退職して何年も経った高齢者が糖尿病と診断されると、また別の面で問題が生じます。

高齢になってから糖尿病と診断される身体状況であれば、高血圧・動脈硬化など他の症状を抱えているケースが多く、脳卒中や心臓病の合併症が懸念されます。

高齢者であっても血糖値が高いのであれば、コントロールのためには食事療法と運動療法は欠かせないのですが、働き盛りの人とはまた違う配慮が必要になってきます。

食事療法での問題点として、長年の嗜好を、食事療法のために変えられるかという心配があります。
一人暮らしの高齢者では、身近で注意してあげられる人がいないのも問題です。

食事療法で、一日の摂取カロリーを守りながらバランスの良い食生活を送るためには、食品交換表の活用が必要ですが、理解が難しいと自己流の食事をしてしまいがちです。
まして男性の一人暮らしでは、ちゃんとした料理そのものが出来ないのではと危惧されるところです。

年代的にみて、食事を残す事に罪悪感を抱く人が多いので、カロリー制限が難しい面もあります。

いずれも一人暮らしという事が問題点なので、ヘルパーや訪問看護サービス、近所の人の見守りなどをうまく組み合わせる工夫が必要になってくるでしょう。

運動療法に関しても、無理をすると骨折など逆効果になり兼ねません。
医師やリハビリセクションとよく打ち合わせて、適切な運動を継続して行なうようにしましょう。

糖尿病の治療中、最も危険な低血糖

薬にはどんな薬でも副作用があります。
副作用とは本来の効き目以外の思わぬ悪影響や、効き目が強過ぎて出る悪影響のことをいいます。
薬の効き目が弱いのは毒にも薬にもならないと言います。

糖尿病で治療を受けている時、最も怖い副作用が、低血糖です。

糖尿病の治療は、内服薬あるいはインスリンの注射によって血糖値の上昇を抑えるのですが、体調により、食事内容により、あるいは運動のし過ぎにより、血糖値が下がり過ぎて低血糖になる時があります。

低血糖の症状は人により違いますが、初期には冷や汗、手足のふるえ、吐き気などが見られ、さらに血糖値が下がると、めまい,疲労、錯乱が起り、最後には意識障害から死に至ります。

低血糖の対処法は糖分の摂取です。
効果が早くて手っ取り早いのは、自動販売機のジュース、コーヒーなどの甘味飲料水です。
症状が緩やかであれば氷砂糖やアメ玉でも構いません。

低血糖の心配が強くて切迫感があるようであれば、ブドウ糖を常に携帯しておく必要があります。
ブドウ糖は病院や薬局で簡単に入手出来ます。

もし症状が治まらなければ、救急車などで緊急に病院に行かなければいけません。

また、自分の周囲の家族、友人、職場の同僚などには糖尿病である旨を周知しておき、低血糖に陥った場合の処置を知っておいてもらわなければなりません。

しかし低血糖を恐れて食べ過ぎると、血糖値のコントロールがうまくいきません。

医師の指示に従って、治療、食事療法、運動療法をバランスよく続ける事が大事です。

糖尿病の食事療法での食品交換表の使い方

糖尿病あるいは糖尿病予備軍の人は、運動と共に食事療法を始めなければなりません。

一日の摂取カロリーを医師から指示されるので、その範囲内でバランスの良い食事の献立を考えますが、その時に役に立つのが、食品交換表です。
食品交換表は約500種類の食品を、含まれる栄養素別に6種類のグループに分けたものです。
主食・主菜・副菜ごとにバランスよく選び、その合計カロリーが、決められたカロリー内に治まるよう工夫します。

例えば表1 [主食の仲間] の中では、ご飯50gと食パン30gは同じエネルギーなので、今朝はご飯を200g食べたが、明日は食パン120gにしようという風に、同じ表の中で食品を変える時に分かりやすくなっています。
だから食品「交換」表なのですね。

ただし、カロリーが同じだからといって、ご飯200gの代わりに 表3[主にたんぱく質を含む食品] の中で牛肉のステーキ160gを食べるのは禁物です。

調理の時には調理方法によりカロリー量が変わることがあるので注意します。
また、塩分量を守るため、常に薄味に調理するよう心がけて、慣れるようにしましょう。

糖尿病の食事療法では摂取カロリーの計算を分かりやすくするため、80kcalを1単位と呼んでいます。
実際に1単位あたりの料理を食べて身体で覚えておけば、調理の時も楽ですが、外食をする時にどれくらいまでなら食べて良いのかが分かりますので、役に立ちます。

糖尿病に限りませんが健康な生活のためには
1.できるだけ多くの種類の食品を
2.腹八分目に
3.脂肪は控えて
4.食物繊維はたくさん(野菜、海藻、きのこなど)
5.三食を規則正しく、ゆっくり、よく噛んで食べる 

という食生活を心がけましょう。 

糖尿病における運動療法の進め方

糖尿病の治療はどう進めればいいのでしょうか。

2型糖尿病は生活習慣によるもので、ほとんどの患者が食べ過ぎから高血糖になっているため、まずは食生活の改善を進めなければなりません。
医師から一日の摂取カロリーを指示されますから、それに沿った食生活を徹底する必要があります。

そして、それに加えて運動療法が欠かせません。
なぜなら、運動を伴わずに摂取カロリーを抑えただけでは心肺機能が弱って健康を害するのと、食事療法と運動療法を平行して行なう事で、血糖値の改善がより進むのは間違いのないところだからです。

運動を開始すると、筋肉は血液中のブドウ糖を消費してエネルギーを生み出します。
つまり運動すると筋肉は血液中の余ったブドウ糖を取り込んで、血糖値を下げてくれるのです。

運動をする時間帯は、血糖値がピークになる食後1時間〜1時間半頃が最も効果的だと言われています。

運動の種類は、瞬発的な動きの無酸素運動ではなく、会話をしながらでも長時間続けられるウォーキング、ジョギング、水泳などの有酸素運動が最適です。

目安になる運動量は一日150kcalで、ウォーキングなら30〜40分、軽いジョギングで20分くらいが該当します。

運動した事で血糖値を下げる効果は約48時間持続するとされています。

また、特に構えて運動をしなくても、散歩時間を延ばしたり、意識して階段を上り下りするなど、日常生活の中で少し余計に身体を動かす事を心がけるだけでも血糖値はある程度下がります。

ただし、病状が進行して血糖値が極端に悪化している時や、ひどい高血圧の症状がある時は運動しない方が良い場合もあります。

医師とよく相談してから実施して下さい。

糖尿病の食事療法、取り組み方の基本

糖尿病あるいは糖尿病予備軍と診断されると、食事療法と運動療法を指示されます。

生活習慣が原因の2型糖尿病では食べ過ぎのケースがほとんどなので、改善の主眼は一日の摂取カロリーを制限することになり、その計算式は標準体重×生活強度で表されます。
ここで標準体重は【身長(m)×身長(m)×22】の式で計算出来ます。

標準体重1㎏あたりの生活強度は、デスクワークや主婦などの軽作業 25〜30kcal、立ち仕事の多い作業 30〜5kcal、力仕事の多い作業 35kcal以上を目安として計算します。

これで得られた一日の摂取カロリーを、実際の毎日の食事の中でどうやって摂るのかが、糖尿病患者とその家族の悩みなのですが、その時に役立つのが食品交換表です。

糖尿病の食事療法では、決められたカロリーの中での食事内容を考えやすいよう、80kcalを1単位として献立を組み立てます。
その献立内容が偏らないよう、食品交換表では約500種類の食品を、含まれる栄養別にグループ分けして、各グループからまんべんなく選ぶように勧められます。
表1 主食の仲間
表2 くだものの仲間
表3 魚・肉・大豆・チーズ・卵
表4 乳製品の仲間(チーズは除く)
表5 油の仲間
表6 野菜の仲間(海草、きのこ、こんにゃくを含む)
6表以外に調味料・塩分の量も加わります。

仮に医師から指示された1日の摂取カロリーが1600kcalの場合、一日で80単位になるよう具体的に献立を組み立ててみると、
表1の中から11単位 (朝3 昼4 夕4)、表2から 1単位、表3から4単位(朝1 昼1 夕2)、表4から1.5単位、表5から1単位、表6から 1 単位(朝0.3 昼0.3 夕0.4)、調味料0.5単位(塩分7g以下)  以上で合計20単位となります。

主食の仲間で見ると、夕方4単位という事は320kcalですが、これはご飯200gの分量で、普通のご飯茶碗1杯分に当たります。

一日の摂取カロリーを守り、なおかつバランスのとれた食生活を送る事で血糖値の良好なコントロールを目指しましょう。

健康食品は糖尿病を治すものではありません

糖尿病とその予備軍といわれる人は毎年大量に増え続けて、今は国民病とも言われています。

健康食品業界でも需要があれば供給ありで、血糖値を下げるという触れ込みの商品が、大量に次々と発売されています。

現在糖尿病患者として治療を受けている方も、つい関心が向くのも無理はないかも知れませんね。

しかし、現在治療中という事は血糖値を下げる薬なり、インスリン注射をしているでしょうから、医師への相談無しに自分勝手に健康食品を利用して思わぬ効果があると、血糖値が下がり過ぎて低血糖を引き起こす可能性があります。

では、医師の診察は受けていて、血糖値も高いが、食事療法と運動療法だけの人はそういう商品を利用してもいいのかというと、決してそんな事はありません。

血糖値が高いと言う事は身体に何らかの不具合が起きていると考えられるし、健康食品による作用が不明なだけに、悪影響が懸念されます。
最近ブームになっている特定健康用食品は、特定の保健の目的が期待できるので厚生労働省が許可しているのですが、その中で血糖値の上昇を抑制するという商品でも、糖尿病の人は事前に医師と相談してくださいと断り書きをしているのです。

健康食品は、何よりもその安全性は100%保証されているものではありません。
実際に、個人輸入したりネット上の通販で手に入れた商品で、健康被害を起こした例はたくさんあります。

健康食品で健康被害とは、悪いジョークだとしかいえませんよね。

健康食品には頼らないのが一番ではないでしょうか。