糖尿病の症状・予防ナビ【原因や対策を調べるサイト】

糖尿病の食事療法でとても役立つ食物繊維

糖尿病と診断されると、医師から一日の必要最少限摂取カロリーを指示されます。これは、生活習慣からくる2型糖尿病の場合は、食べ過ぎでカロリーオーバーになっているケースがほとんどなので、標準体重に戻す目的で設定されるカロリー量なのですが、それに基づいて管理栄養士が、食品交換表を用いた食生活改善プログラムを提案してくれます。

その時に必ず勧められるのが、食物繊維の積極的な摂取です。

食物繊維とは、人の消化酵素では分解されない、食品中の難消化性成分の総称で、イモ類や豆、野菜や穀類、海藻などに多く含まれています。

食物繊維の長所として次のような事が挙げられます。

食物繊維は消化吸収に時間がかかるため、食後の血糖値の上昇が緩やかになり、食後血糖値のコントロールが容易になります。
食物繊維はコレステロール値を下げるので、心臓疾患につながる動脈硬化に有効だとされています。
食物繊維を多く含む食品はカロリーが少ないため、カロリーコントロールに有利です。
食物繊維が多いとよく噛まないといけなくなるので、少ない食事で満腹感が得られます。
また、食物繊維は腸内で悪玉コレステロールをはじめとする有害脂肪を吸着して体外に排泄してくれるため、脂肪の取りすぎも防ぎます。
食物繊維は消化されないため最後まで腸内にとどまっていますが、同時に保水性があるので便の形が大きく柔らかくなり、便秘の解消にもとても役立つ事になります。

日本人の食物繊維の目標摂取量は20〜25gと言われていますが、実際の摂取量は一日15g程度だというデータがあります。
日本人の食物繊維の取り方はまだまだ不足しています。

食物繊維も含めてバランスのとれた食生活を目指したいものですね。

糖尿病と歯周病の意外な関係

糖尿病とは、血液中のブドウ糖の濃度が高い状態の事を言いますが、血管は全身にくまなく行き渡っているため、高血糖の血液が引き起こす障害は身体のどこの部分でも発生します。

毛細血管の障害でよく知られているのは網膜症、腎症、神経障害などですが、歯に影響が及ぶ場合もあります。

歯の病気として有名な歯周病は歯周病菌が原因で起り、歯周病菌はもともと誰でも持っているものなのですが、身体が健康で口腔内のケアが行き届いている時には発症しません。

糖尿病になると、白血球の機能が低下して歯周病菌に対する抵抗力が低下するだけでなく、唾液が少なくなるので口の中が乾燥し、唾液による自浄作用、抗菌作用などが低下します。
また、血液中のブドウ糖濃度が高くなるにつれて唾液中のブドウ糖濃度も上昇するので、歯垢(プラーク)が付着しやすくなります。

糖尿病になった人は、健康な人よりも一層口腔内のケアが必要になります。

・毎食後、必ず歯を磨きましょう。
力を入れて磨く必要はありませんが、歯ぐきと歯の境目は磨き残ししやすいので要注意です。

・歯と歯の間を掃除する時は、歯間ブラシやデンタルフロスを使って汚れを落とします。

・歯に関する自覚症状がなくても、定期的に歯科医を受診するのは中高年の方には大事な事です。
歯石の除去は自分では出来ない事ですし、虫歯や歯周病のチェックも受けて、必要なら治療してもらいましょう。

歯は万病の元といいますね。
健全な食生活のためには健康な歯が欠かせません。

糖尿病患者が中食を利用するとき

糖尿病と診断されると、管理栄養士からカロリー制限について、講習を受けます。
食品交換表を用いて、医師に指示された摂取カロリーの量を守りながら、バランスよく多種類の食品を取り入れなくてはなりません。

ところが、講習を受けている時はよく分かったつもりでいても、いざ帰宅して献立を考えるとなると、これが毎日の事ですから、たちまち行き詰まって単調なメューになってしまうものです。

ところで、「外食(がいしょく」」「中食(なかしょく)」「内食(うちしょく)」という言葉をご存知でしょうか。
外食はレストランなどで食事をする事ですね。
内食は食材を買って自宅で調理する、今までの食生活ですが、中食とは、出前や宅配も含みますが、出来合いの総菜を買って帰って自宅で食べる事をいいます。

家族がみな忙しくて、調理に時間をかけられない家庭が多くなってきているからでしょうか、中食利用者が最近急増しているのは総務庁の調査でも明らかです。
しかし、糖尿病患者の食事療法という面から見ると、中食はかなり問題があるようですね。

中食でよく利用されるフライの検査結果をみると、脂質で一日の目安量を摂取してしまい、塩分量も、手作りのフライよりも多いという結果が見られます(2006年国民生活センター調べ)。

市販のフライものは手作りものと比べて衣が厚く、衣は大量の油を吸うというのがその理由です。

また、栄養表示の問題もあります。

包装されている食品は熱量の表示が義務づけられていますが、中食の製品は包装されていないものが多く、表示がないのでカロリー計算が出来ません。

食べでがないのにカロリーだけは高いチョコレートなどの菓子類は、糖尿病患者には目の毒です。

このように、中食を利用しながら食事療法を徹底するのは中々困難な事ですが、加工食品を利用する時にはくれぐれも注意してくださいね。

糖尿病合併妊娠を選択すると、とても大変なのです

既に糖尿病を発症している女性が妊娠し、なおかつ本人が出産を望む場合、糖尿病合併妊娠と呼びます。

糖尿病であっても血糖値のコントロールが完璧に行なわれていれば、出産も全く異常なく出来るのですが、血糖値のコントロールが不安定なときはリスクが生じます。

このときのリスクを母体側で見ると、糖尿病性ケトアシドーシス、妊娠高血圧、早産、羊水過多症などが挙げられます。

糖尿病性ケトアシドーシスとは、インスリンが不足して高血糖になるため、全身に嫌悪感を覚えたり、激しい腹痛や糖尿病性の昏睡状態に陥る事もある症状です。

羊水過多症になると羊水が多くなって子宮が膨らみ、下半身がむくんで痛みが出たり、また胸部を圧迫するために呼吸が苦しくなったりします。

また、赤ちゃんが巨大児になっている可能性が高いのですが、その時は帝王切開になる率が多く、産道裂傷などの危険も生じます。

一方、血糖値のコントロールがうまくいかないときの赤ちゃんの側のリスクを挙げてみます。

妊娠初期に高血糖のままだと、赤ちゃんも高血糖になって、先天性の奇形児になる恐れがあります。

赤ちゃんが巨大児になったり、逆に低出生体重児(未熟児)となる心配もあります。
また、巨大児として出産した場合、産道でつかえて、赤ちゃんに頭血腫が起きたりします。

出産後も赤ちゃんが低血糖になる事が多いので、注意が必要です。

以上のようにリスクがたくさんあるので、糖尿病の女性は妊娠前から血糖値のコントロールを完璧に行なっておく必要があるのです。

糖尿病に欠かせない食事療法も、妊娠中であってもちゃんと基本通り続けなければなりません。

産後の血糖値管理では、インスリンで管理する場合、インスリンは母乳から赤ちゃんへは移動しないので、母乳育児は可能です。
その場合、お母さんは低血糖になりやすいので注意します。

産後はただでも忙しいので、血糖のコントロールが乱れないよう、自身の生活習慣も守りつつ、周りの人の協力は欠かせません。

糖尿病による三大血管障害

血液中には常にブドウ糖が含まれており、必要に応じて筋肉組織などに取り込まれてエネルギー源になります。

膵臓から分泌されるインスリンは、ブドウ糖の量が一定になるように調節していますが、高脂肪、高タンパク質の食事を長年続ける事で、膵臓が疲弊してインスリンを充分に分泌出来なくなるか、インスリンの効きが悪くなると血液中のブドウ糖を処理しきれずに、濃度が高くなります。

血管は身体の隅々まで行き渡っていますが、高濃度のブドウ糖を含む血液に長期間さらされると、特に毛細血管が傷んで様々な障害が起きてきます。

よく知られている障害に、次の三つがあります。

・糖尿性網膜症 
網膜の毛細血管から出血し、視神経を圧迫します。
放っておくと網膜剥離や緑内障になり、失明する可能性があります。
相当見えにくくなっても脳がカバーしてしまうので、気付かないうちに進行してしまいます。

・糖尿性腎症 
この病気も初期のうちは自覚症状がありません。
そのうち、むくみが出、血圧が上がってきます。
さらに進行して腎不全にまでなると、透析が必要になってきます。
血糖値だけでなく、血圧の管理も重要なパターンです。
透析が必要になる原因で最も多いのは、糖尿性腎症からくるものです。

・糖尿性神経障害 
四肢の先端、特に足先のしびれや、感覚が鈍くなるという知覚神経障害や、立ちくらみがしたり、変な汗をよくかくといった自律神経障害などがあります。
足の先の感覚障害は足の壊疽から切断に至る悲惨さでよく知られている症状ですが、ごく初期では糖尿病の診断確定前から起る事があるので、知識があれば早期発見につながるかもしれません。

平成20年4月からの特定健診・保健指導の受け止め方

あなたは健康診断を受けていますか?

会社員なら最低年一回定期検診があり、家庭の主婦でも自治体が実施する検診があるので、糖尿病に関する要注意信号を受け取るのは従来でも出来ましたが、注意を与えたあとはまったく本人任せだったため、放置する人が多かったのが実情です。

その点に関する反省と、生活習慣病における内蔵脂肪の関わり合いの最新知見を盛り込んだメタボ検診が、平成20年4月から始まりました。
これは、40歳から74歳までの健康保険加入者全員に、メタボリック・シンドローム(代謝異常症候群)を予防するための特別健康診断と、その後の保健指導を実施するものです。

メタボリック・シンドロームとは高血糖・高血圧・高脂血症の状態に内蔵脂肪型肥満が合併している状態をいい、それぞれの症状の危険度がさらに増す事が懸念されています。
その内蔵脂肪型肥満を簡単に把握するため、腹囲の寸法測定が追加されたのです。

メタボリック・シンドロームと診断された人に対し、専門家による保健指導を継続して行なう事が、従来の健康診断とは大きく違うところです。

厚生労働省では受診対象者の男性の二人に一人、女性の五人に一人はメタボリック・シンドロームの疑いが強い、もしくは予備軍であると予想しています。

お腹周りを測る事で生活習慣病の徴候を早くつかみ、症状が軽い間に保健指導で改善する事によって、将来の医療費増大を抑えたいのが国の思惑ですが、受診する私たちにとっても大きなメリットのある制度です。

検診と指導をきっかけに、健康的な生活を取り戻しましょう。

高齢者が糖尿病と診断されると

糖尿病と診断された時点で、まだ現役で仕事をしている人は大変多いようですが、退職して何年も経った高齢者が糖尿病と診断されると、また別の面で問題が生じます。

高齢になってから糖尿病と診断される身体状況であれば、高血圧・動脈硬化など他の症状を抱えているケースが多く、脳卒中や心臓病の合併症が懸念されます。

高齢者であっても血糖値が高いのであれば、コントロールのためには食事療法と運動療法は欠かせないのですが、働き盛りの人とはまた違う配慮が必要になってきます。

食事療法での問題点として、長年の嗜好を、食事療法のために変えられるかという心配があります。
一人暮らしの高齢者では、身近で注意してあげられる人がいないのも問題です。

食事療法で、一日の摂取カロリーを守りながらバランスの良い食生活を送るためには、食品交換表の活用が必要ですが、理解が難しいと自己流の食事をしてしまいがちです。
まして男性の一人暮らしでは、ちゃんとした料理そのものが出来ないのではと危惧されるところです。

年代的にみて、食事を残す事に罪悪感を抱く人が多いので、カロリー制限が難しい面もあります。

いずれも一人暮らしという事が問題点なので、ヘルパーや訪問看護サービス、近所の人の見守りなどをうまく組み合わせる工夫が必要になってくるでしょう。

運動療法に関しても、無理をすると骨折など逆効果になり兼ねません。
医師やリハビリセクションとよく打ち合わせて、適切な運動を継続して行なうようにしましょう。

糖尿病について勉強する場

糖尿病は昔は贅沢病と言われていましたが、今は糖尿病予備軍も含めて国民病といえるくらいに患者数が増えて、身近な病気になってきました。
糖尿病に対処するには極端な言い方をすれば、御馳走を食べ過ぎて糖尿病になったのだから、今後は質素な食生活にすればいいという意見は、それはそうなのですが、根本であるインスリンの働きの事などを理解すると、病に対する理解がより進んで闘病生活の手助けになります。

情報を得る場として、どういうところがあるのでしょうか。

ある程度以上の規模の病院には糖尿病患者のための教室や料理教室が設置されている事が多いようです。
通院している病院でそういう教室を開いている場合はそこに参加するのが一番楽で、色々な情報が手に入りやすいでしょう。

糖尿病教室は患者の家族が一番知りたい食生活上の悩みに答えてくれる場です。
食品交換表の見方、使い方や外食事の注意点、運動療法のやり方、内服薬やインスリンの知識などについて、幅広く教えてくれます。

料理教室では、実際に糖尿病食を作って家庭での献立の組み立て方を教わります。

地方自治体が開いている講座の中に、糖尿病だけでなく各種の病気に関する講座や勉強会が開かれる時があります。

ほとんどの場合、無料か格安の設定になっているようなので、公報などをチェックするか、直接行政に問い合わせてみるのも良いでしょう。

敵を知り、己を知らば百戦危うからずといいます。
いずれにしても、本人はもとより、家族みなが糖尿病に関して知識と情報を共有するのが大事な事ではないかと思われます。

糖尿病でも旅行は楽しめます

糖尿病だからといって旅行することに制限は何もありません。
普段の日常生活上の注意を、旅行中もそのまま続けるだけです。
もちろん、それなりの注意事項はあります。

まず内服薬やインスリン注射一式は、絶対忘れないようにしましょう。
旅先では手に入りませんから、非常用として数日分の予備も用意するのをお勧めします。

飛行機内で投薬するタイミングになりそうな時は、忘れず手荷物として持ち込みます。
旅先で不測の事態になった時のために、低血糖対策としてブドウ糖も必ず持ち歩くようにしましょう。

非常用に、糖尿病患者である旨の注意書きを、お医者様に作ってもらって置けば安心でしょう。
出来れば、旅の同行者に自分が糖尿病患者である事を伝えておきます。

旅行ですから食事は普段とは違うのは当然なのですが、節度を守った食事を摂りたいですね。
旅行の前にお医者様と相談して、内服薬の量や注射するインスリンの量を調整出来るか聞いておくのも必要かもしれませんね。

宿泊先での食事で、病気などで制限のある人のために配慮してくれる旅館、ホテルが最近多くなっています。
高齢者、アレルギー体質、減塩食、糖尿病食などを提供してくれるようです。

また、糖尿病患者の集いなどで、医師が同行するツアーもありますし、飛行機の機内食もあらかじめ申し出ておけば、糖尿病食を出してくれるエアラインもあります。

心配な方はインターネットなどで情報を集めておくと安心ですね。

糖尿病でも旅行は楽しめますが、帰ってから血糖値のコントロールを乱さないよう気をつけてお出かけください。

糖尿病の治療中、最も危険な低血糖

薬にはどんな薬でも副作用があります。
副作用とは本来の効き目以外の思わぬ悪影響や、効き目が強過ぎて出る悪影響のことをいいます。
薬の効き目が弱いのは毒にも薬にもならないと言います。

糖尿病で治療を受けている時、最も怖い副作用が、低血糖です。

糖尿病の治療は、内服薬あるいはインスリンの注射によって血糖値の上昇を抑えるのですが、体調により、食事内容により、あるいは運動のし過ぎにより、血糖値が下がり過ぎて低血糖になる時があります。

低血糖の症状は人により違いますが、初期には冷や汗、手足のふるえ、吐き気などが見られ、さらに血糖値が下がると、めまい,疲労、錯乱が起り、最後には意識障害から死に至ります。

低血糖の対処法は糖分の摂取です。
効果が早くて手っ取り早いのは、自動販売機のジュース、コーヒーなどの甘味飲料水です。
症状が緩やかであれば氷砂糖やアメ玉でも構いません。

低血糖の心配が強くて切迫感があるようであれば、ブドウ糖を常に携帯しておく必要があります。
ブドウ糖は病院や薬局で簡単に入手出来ます。

もし症状が治まらなければ、救急車などで緊急に病院に行かなければいけません。

また、自分の周囲の家族、友人、職場の同僚などには糖尿病である旨を周知しておき、低血糖に陥った場合の処置を知っておいてもらわなければなりません。

しかし低血糖を恐れて食べ過ぎると、血糖値のコントロールがうまくいきません。

医師の指示に従って、治療、食事療法、運動療法をバランスよく続ける事が大事です。